2010年1月1日金曜日

黄泉の犬

藤原新也 著



内容(「BOOK」データベースより)

藤原新也インド旅伝説に新たに衝撃の一章が加わる!青春の旅を記録した処女作『印度放浪』から34年―その長きにわたって著者が封印してきた衝撃の体験がついに明かされる!『メメント・モリ』の感動を再び甦らせる。藤原新也、インド紀行完結篇。



感想

オウム事件の意味を問う・・・麻原が何故サリン事件まで起こす教団にしたのか・・・その生い立ち、環境、縁者に接し作者が感じた事は。
作者がインド放浪の中で見たものとの対峙・・・人の命とは・・・そして「オウム的なもの」に傾斜していく若者の心のありようとは・・・。
難しいが、読後何かわかったような気がしてしまった。
以前実際にオウムに入りかけ、修行をし、結局教団には残らず自分で答えを出すという事が大切と理解した方の本を読んだ事がある。どうしても作家名・題名が見当たらないのが残念だ。
高学歴で「人間とは?命とは?」などと真剣に考え、眠れなくなるような、本当は純粋な若者が答えを探して教団に入り、教えを乞い、洗脳されてしまったわけだが、名前のわからないその作家が「人に答えを出して貰うのではなく、苦しくても自分で考え見つけていく事が大切」とわかったのだと書いていたと記憶している。
そして「誰も神にはなれない、答えも出せない」と。